「スレカス読書感想文」の版間の差分

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「場を支配する悪の論理技法」
「場を支配する悪の論理技法」<br>
 
※一年ほど前に読了※
 
1章は読む価値なし。2章の内容はあまり覚えていない。痛烈な道徳批判が展開される第3章に本書(及び著者であるとつげき東北氏)のエッセンスが凝縮されている。私が目を通した限り、ニーチェやソフィストの下手な焼き直しに思えたが、あえて別の言い方をすれば、めちゃくちゃわかりやすく彼らの思想が敷衍されている。私が中学生くらいの時期にぼんやりと考えていた問題を「カフェオレ問題」という具体的な思考実験を用いて易しく噛み砕きながら、なおかつ明快に論じられている。そうしたとつげき東北氏の傑出した言語化能力は手放しに称賛されるべきであろう。<br>
1章は読む価値なし。2章の内容はあまり覚えていない。痛烈な道徳批判が展開される第3章に本書(及び著者であるとつげき東北氏)のエッセンスが凝縮されている。私が目を通した限り、ニーチェやソフィストの下手な焼き直しに思えたが、あえて別の言い方をすれば、めちゃくちゃわかりやすく彼らの思想が敷衍されている。私が中学生くらいの時期にぼんやりと考えていた問題を「カフェオレ問題」という具体的な思考実験を用いて易しく噛み砕きながら、なおかつ明快に論じられている。そうしたとつげき東北氏の傑出した言語化能力は手放しに称賛されるべきであろう。<br>
また、巻末に付属されている「詭弁大百科事典」は特筆に値する。この項目を熟読するだけで"論理偏差値50未満"の連中にクソリプを送られても負け知らずになれる。そうした頭の悪いルサンチマンに抑圧されてきた賢い子供たちのフラストレーションを鮮やかに言語化する手腕にとつげき東北氏は秀でている(その才覚を最大限に活用したブランディング能力も超一流である)。<br>
また、巻末に付属されている「詭弁大百科事典」は特筆に値する。この項目を熟読するだけで"論理偏差値50未満"の連中にクソリプを送られても負け知らずになれる。そうした頭の悪いルサンチマンに抑圧されてきた賢い子供たちのフラストレーションを鮮やかに言語化する手腕にとつげき東北氏は秀でている(その才覚を最大限に活用したブランディング能力も超一流である)。<br>
しかし、高●大●中●マ●(諸事情により伏せ字)が激しく論駁を加えたように、中学生〜高校生程度の人間が自明に(薄々)理解しているような主張が展開されているに過ぎない。一般社会において絶対視されている道徳の非合理性や虚構性(多数派の暴力が云々とかキリスト教の歴史が云々みたいなやつ)を指弾するくらいなら(精緻さを度外視すれば)ガチで中学生でも可能である。 <br>
しかし、高●大●中●マ●(諸事情により伏せ字)が激しく論駁を加えたように、中学生〜高校生程度の人間が自明に(薄々)理解しているような主張が展開されているに過ぎない。一般社会において絶対視されている道徳の非合理性や虚構性(多数派の暴力が云々とかキリスト教の歴史が云々みたいなやつ)を指弾するくらいなら(精緻さを度外視すれば)ガチで中学生でも可能である。 <br>
さらに道徳に対する理解を深めるならば、高●大●中●マ●が激賞している「翔太と猫のインサイトの夏休み」という書籍を買い求めるべきである。ちなみに肝心のぼかあは「翔太と猫のインサイトの夏休み」にチャレンジしたが、あまりのレベルの高さに失神。ついに読破することは叶わなかった。チーン(笑)。
さらに道徳に対する理解を深めるならば、高●大●中●マ●が激賞している「翔太と猫のインサイトの夏休み」という書籍を買い求めるべきである。ちなみに肝心のぼかあは「翔太と猫のインサイトの夏休み」にチャレンジしたが、あまりのレベルの高さに失神。ついに読破することは叶わなかった。チーン(笑)。
「翔太と猫のインサイトの夏休み」<br>
初学者向けの入門書に見せかけた超重厚な哲学書。著者は日本哲学界の巨人、永井均。私は頭が悪いので途中で挫折したのだが、第三章で語られている道徳観は必見である。この項目だけで私の思想的なレベルは飛躍的に向上した(ような気がする)。鮮烈かつ革新的な知見を得られるので道徳に関して考える機会のある方は是非とも手にとってもらいたい。
「メタ倫理学入門」<br>
上記の永井均の著作に触発されて購入。序盤は面白かったけど読み進めるにつれて「そんなこと自明にわかっとるわボケェ!」みたいな記述が散見されるようになり暗雲が立ち込める。下らない観念論も出始めたので半分くらいで読む気が失せた。しかし倫理学の知見を網羅的に解説しているテキストとして存在価値は見出だせるのではなかろうか。むしろ最良の一冊として評価すべきかも知れない。迷った末に『う●ちだった本』には選出しなかった。
「民主主義」<br>
青い表紙のやつ。1948年にGHQ指導の元で文部科学省が編纂した中学生向けの教科書。民主主義の本質を根源的に概説した書物として出色の出来。しかし本書はメタ的な読み方をするべきである。解説を担当している内田樹が分析しているが、明治憲法に宿された平和的なポテンシャルをGHQ主導の「教化戦略」から守ろうとした当時の政治学者の奮闘が垣間見える。
「政治学補訂版」<br>
学部一年生が最初に買い求める定番のテキスト。これ一冊だけで政治学の専門的な知見を網羅的に学べる。政治のみならず、社会科学系の学問を志すあらゆる門徒にとって必携の書と言えよう。さらに一流のビジネスパーソンに要求される高い水準の基礎教養を習得できるので、将来有望なフォロワーの皆さんは必ずチェックしておくように。少なくとも某アール●コ君のような知ったかぶりにならないためにも一度は目を通しておきたい。
ちなみに私が本書を通読したのは一年ほど前になるのだが、その頃の私は「政治学の基本は極めたりぃ!」みたいなノリでイキりまくっていた。しかし本書はあくまでも概論的なテキストなので、政治学ガチ勢を自称するなら各論的な見識の拡張(深化)は不可欠である。この程度の浅薄な知識量でネット論客に喧嘩を売りまくっていた当時のアホな自分を殴り殺したい。賢明なる読者の皆さんはくれぐれも注意するように。
「銃・病原菌・鉄」
先進国と発展途上国の間に拡がる経済格差(貧富の差)の根源的な要因を、ワールドワイドな視点から看破した衝撃作として世界中の有識者から絶賛された。しかし、個人的には(日本人の私からしてみれば)やや過大評価されてる感が否めない。そもそも本作は人種差別的な固定観念が根強く残る欧米社会に対するアンチテーゼとして価値があるので、日本人の我々が読んでも(比較的)平凡な歴史書の域を出ないだろう。白人社会に及ぼした絶大なインパクトを真に伺い知ることは困難である。しかしながら、生物学や気象学、さらには農業や文化人類学の知見を総動員した本作は、純粋な読み物として楽しめる。史上空前のベストセラーを記録した「サピエンス全史」と共に、現代人の必須教養として抑えておきたい。
「読まなくてもいい本の読書案内」
人気作家として不動の地位を築き上げている橘玲が上梓した意欲作。ここ数年で急速に勢力を伸ばしている進化心理学が人文系学問に与えるブレイクスルーを分野横断的に論じた稀有な作品として特筆に値するだろう。エッジの効いた語り口で旧弊な文系学問に一石を投じる著者の問題提起は痛快である。21世紀のアカデミアの展望を切り拓く斬新な論考には目から鱗が落ちる。なるべく若いうちに読んでおきたい。
「進化心理学から考えるホモ・サピエンス」
進化心理学の入門書。とても分かりやすいのでオススメである。しかし進化心理学ガチ勢として幅を利かせるツイッター論客ore君によれば糞本らしいので、私を信用できない賢明な皆さんはスティーブン・ピンカー氏の著作を求めるとよろしい。
「正義の教室」<br>
哲学の入門書に定評のある飲茶の力作。政治哲学の基盤を成しているリベラリズムとかリバタリアニズムとか功利主義について平易な言葉で解説されている。政治哲学はぼかあの専門分野なので知識の再確認として楽しめた。コミカルなオチが秀逸。
2,520

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