2ch考古学
2ch考古学(にちゃんこうこがく、英:2ch archaeology)は2ちゃんねるにおいて、ユーザが残した痕跡(スレ、書き込みなど)の発掘・研究を通し、2ちゃんねらーやコテハンの詳細な活動とその変化を研究する学問である。過去ログによる記録についての研究が注目されるが、インターネット上の文字による記録以前についても学問を補完するものとして、または書籍・文献などを通して過去の2ちゃんねらーの生活の営み、文化、流行語、さらには煽り合いなどの歴史的事実を解明するために非常に重要であり、ブログ・SNS(Twitter、Facebookなど)のログも2ch考古学の研究分野である。現在でも2ちゃんねる創成期のログや、あやしいわーるど・あめぞう時代の書き込みなどが発掘調査されることがある。
概要
2ちゃんねるなどの電子掲示板において、過去のスレッド上でのやり取りや特定の人物の書き込みの痕跡を探す行為は頻繁に行なわれてきた。目的は煽り合いでの相手の主義・主張の矛盾を指摘するための過去ログの調査であったり、過去に存在したネタや糞スレの回顧、過去に2ちゃんねる上で活動していたコテハンの情報調査などが挙げられる。また、現在では2ちゃんねる用語の語源の特定などにも用いられており、出来る限り正確な、正しい根拠(ソース)が求められる傾向にある。
発掘方法
過去のログやソースは主にGoogle、Yahooなどの検索エンジンで行われる。煽り合いやコテハン情報の収集、語源の特定など、目的によって手法は大きく異なる。
煽り合い
通常の煽り合いの場合は互いに名無しである事がほとんどであり、弱点や揚げ足を取るために相手のIDを必死チェッカーを用いて調べる方法が考案されている。コテハンの場合はこれに加えて、相手のトリップをGoogleで調べ、叩き所となるレスを探る戦法が使用されている。
コテの情報
コテハンの情報を調べる際にはトリップだけでなく、年代も絞りながら探す必要がある。
例えば123 ◆ABCDEFGHIJというコテハンについて調べる際には、
『◆ABCDEFGHIJ 2014/05/』
などと検索する。検索の際に名前を加えないのは、コテハン名が別のものだった可能性があるからである(勿論、トリップが別のものになっている可能性もあるため、その際は再度検索し直す必要がある)。 また年代については、古代ギリシャのアルキメデスが用いた「取り尽くし法」が利用される。すなわち、
1.まず、大雑把に適当な年代をトリップと共に検索する。 (例:「◆ABCDEFGHIJ 2014/05/」) 2.次に、もう一つ適当な年代を検索する。 (例:「◆ABCDEFGHIJ 2014/12/」) 3.間の年代を入力、検索していき、Google、Yahooなどの検索結果が出てこなくなるまで続ける。 (例:「◆ABCDEFGHIJ 2014/09/」) 4.以後、繰り返し
という手法である。
閲覧制限問題
こういった年代を遡って2ちゃんねる上の情報を探す際、避けては通れないのは過去ログの閲覧制限という問題である。2ちゃんねるでは(2025年3月現在、一時的に誰もが自由に閲覧できる状態ではあるが)有料サービス、●のアカウント取得を行わなければ過去ログを閲覧できず、課金を行わないユーザが大半である同掲示板では過去ログ閲覧に対しての敷居が高くなっているのが現状である。
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