2ch語の部屋

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2ch語の部屋(にちゃんごのへや、2ch's Room)とは、2ちゃんねるにおける思考実験の一つ。2ちゃんねる用語を理解できない人を小部屋に閉じ込めて、マニュアルに従った作業をさせるもの。ただしこれは思考実験なので、実際に実験をすることはない。チューリング・テストを発展させた思考実験で、意識の問題を考えるのに使われる。

思考実験の概要

ある小部屋の中に、一般的な日本語しか理解できない人を閉じこめておく(例えばそこらへんを歩いていた適当なおっさん)。この小部屋には外部と電子メールでのやりとりをするための小さいPCがひとつ置いてあり、このPCを通して一般人に1通のメールが届く。そこには彼が見たこともない文字が並んでいる。これは2ch用語なのだが、一般的の彼にしてみれば、それは「★△◎∇☆□」といった記号の羅列にしか見えない。彼の仕事はこの記号の列に対して、新たな記号を書き加えてから、メールを相手に返すことである。どういう記号の列に、どういう記号を付け加えればいいのか、それは部屋の中にある1冊のマニュアルの中に全て書かれている。例えば"「★△◎∇☆□」と書かれた文章には「■@◎∇」と書き加えてからメールを送れ"などと書かれている。

彼はこの作業をただひたすら繰り返す。相手から記号の羅列されたメールを受け取り(実はPCの向こう側ではこのメールを"書き込み"と呼んでいる)、それに新たな記号を付け加えて外に返す(こちらの方は"レスポンス"と呼ばれている)。すると、PCの向こう側にいる人間は「こいつ2ちゃんねらーじゃんww」と考える。しかしながら、小部屋の中には一般人がいるだけである。 彼は全く2ch用語が読めず、作業の意味を全く理解しないまま、ただマニュアルどおりの作業を繰り返しているだけである。それでも部屋の外から見ると、2ちゃんねらー同士による対話が成立している。

思考実験の意味

これは「本当の2ちゃんねらー」の存在を疑問視する為の思考実験として扱われる。つまり、2ch語という独特の用語さえ使っていれば、PCの向こう側の相手側からすれば「本当に2ちゃんねらーなのかどうか」は分からないという事になる。

関連項目